地下鉄サリン事件の殺人容疑などで逮捕された元オウム真理教信者菊地直子容疑者（40）＝処分保留、VX殺傷事件で再逮捕＝について、教団施設にいた元信者が「サリン製造の中心人物だった元幹部土谷正実死刑囚（47）から『不在時は菊地容疑者の指示を受けろ』と言われた」と話していることが26日、捜査関係者への取材で分かった。
　菊地容疑者に対する地下鉄サリン事件の刑事処分は改めて出される見通しだが、警視庁は、同容疑者が土谷死刑囚を補佐する立場にあり、サリン製造を認識していた可能性が高いとみている。
　捜査関係者によると、菊地容疑者はサリン事件が起きた1995年に特別手配されて逃亡し、今月3日に相模原市内の潜伏先で逮捕された。「当時は何を作っていたか知らなかった」と容疑を一部否認。「一緒に逃亡していた林泰男死刑囚（54）からサリンだったと聞いた」と供述している。