2014年11月10日
<鞆の浦>埋め立て撤回…広島知事、福山市長に伝達へ
<鞆の浦>埋め立て撤回…広島知事、福山市長に伝達へ
毎日新聞 6月22日(金)2時32分配信
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湾を横断する架橋計画が問題となっている鞆の浦=広島県福山市で2012年4月24日、本社ヘリから宮間俊樹撮影 |
瀬戸内海国立公園の景勝地・鞆(とも)の浦(広島県福山市)の埋め立て・架橋計画を巡り、同県が計画を撤回する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。湯崎英彦知事は25日、羽田皓(あきら)・福山市長と会談し、方針を伝える。原告住民の景観利益(景観を享受する権利)を認め、着工前の工事差し止めを初めて命じる広島地裁判決を受けて県が検討してきた。判決から2年8カ月を経て歴史的景観が残される方向になった。【寺岡俊、稲生陽、豊田将志】
埋め立て工事は知事の免許が必要で、知事はその前に国土交通相の認可を得なければならないが、県は、国に提出していた事業認可申請を取り下げる方針。1審判決を不服として控訴し、広島高裁で係争中の控訴審についても取り下げる見通し。更に架橋に代わる措置として、鞆地区の後背にある山側にトンネルを建設する案を軸に、地元と協議を進める。
埋め立て・架橋計画を巡っては、反対する住民が埋め立て免許の差し止めを求めた訴訟で、広島地裁が09年10月、鞆の浦の景観は「国民の財産」で、県側の裁量権逸脱を理由に免許の差し止めを命じた。
同11月に就任した湯崎知事は、鞆地区のまちづくりのあり方について計画賛成・反対双方の住民間で認識を共有するため、住民協議会を10年5月〜今年1月に計19回開催。道路や下水道の整備や防災対策、景観配慮などの要点8項目をまとめた。
県側は▽埋め立て架橋▽海中トンネル▽山側トンネル(複数ルート)を提示し、市と実務レベルの協議を重ねた。知事と市長も3回会談したが、羽田市長は計画推進の立場を変えず、湯崎知事の判断に委ねられていた。
◇鞆の浦◇
広島県福山市の沼隈半島南東に広がる鞆港と周辺海域。良港として栄え、万葉集にも詠まれた。宮崎駿監督が映画「崖の上のポニョ」の構想を練ったことでも知られる。道路が狭く、渋滞が慢性化し、歩行者が危険なため、県や市は港湾約2ヘクタールを埋め立て、湾を横切る架橋を計画。07年に反対派住民らが「景観を壊す」と埋め立て免許差し止めを求めて提訴。広島地裁は09年10月、原告の請求を認めたが、県は控訴した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120622-00000012-mai-soci
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