2012年06月17日
ベールに包まれる新型ゲーム機「Wii U」の値段 任天堂が価格設定に悩むワケ
ベールに包まれる新型ゲーム機「Wii U」の値段 任天堂が価格設定に悩むワケ
産経新聞 6月17日(日)18時38分配信
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任天堂が年内に投入予定の新型ゲーム機「Wii U」(同社提供)(写真:産経新聞) |
【ビジネスの裏側】
任天堂が年内にも発売する新型ゲーム機「Wii U」。6月初旬、米ロサンゼルスで開催された世界最大のゲーム見本市「E3」では、交流サイト(SNS)の搭載など新機能は次々と明らかにされたが、関心が寄せられる「価格」については、沈黙を貫いたままだ。発売後に異例の大幅値下げに踏みきった携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」の失敗を繰り返さないためか、「価格決定の慎重度が高い」(関係者)との見方も広がっている。
「ニンテンドー3DSのように、発売から短い期間で値下げせざるを得ない状態を決して作らない」
E3期間中、アナリストなどを対象に開催された任天堂の質疑応答会で、Wii Uの価格設定について質問された岩田聡社長は語気を強めた。
3DSは発売後、販売不振を改善するため、価格を2万5千円から1万5千円に値下げ。販売は急回復したものの、売っても赤字という逆ざや状態が起こという事態に陥った。
質疑応答会で、岩田社長は3DSについて「最初に提案した値段に見合う価値を認めてもらえず、販売の勢いがスローダウンしてしまった」と反省し、「(Wii Uでは)価格をリーゾナブルに感じてもらえるようにして、『すぐに値下がりする』と受け止められないようにする」と訴えた。
ところで、ユーザーが納得するWii Uの価格はいくらなのか。
E3で任天堂のブースに訪れた証券アナリストは「Wii Uは、コントローラー自体も本格的なゲーム機器で、価格を安く抑えるのは困難。一方で低価格にしすぎても、結局は3DSの二の舞となる。任天堂は頭を悩ませている」と分析。その上で、現在の“八方ふさがり”の状況を抜け出す解決策として「価格そのものではなく、ソフトの充実に力を注ぐこと」と指摘した。
3DS失敗の要因のひとつは、販売開始時にソフトのタイトル数が少なかったこと。岩田社長も「値段の問題以上に、ゲーム機が発売されたときに『買って遊びたい』と思ってもらえるソフトを早期にいくつ供給できたか」と話す。任天堂はWii Uで、ソフトの充実に励みながら、ゲーム機本体を高く感じさせないバランスのとれた価格を発売直前まで見きわめようとしているとみられる。
E3で公開されたWii Uの体験版で実際に遊んでみると、テレビと、コントローラーに搭載されたタッチパネル液晶画面の2画面をフルに活用したゲームの面白さを味わえた。しかし、家族など複数で遊ぶ場合に適しているものの、ユーザーからは「単独プレーヤーへのサービスが低く、成功する保証はない」との声も上がる。
「もしもWii Uが期待ほどの成功を収められなかったら、マリオやゼルダを経験せずに大人になる年齢層が生じる。任天堂の知的財産の価値が下がってしまうのでは」
E3の期間中、岩田社長が、こんな質問を受ける一幕があった。
「そのようなことに対する自信がなくなったら、私は社長業を続けていけない」。岩田社長は力強くこう返答したという。
Wii Uは業績回復の決め手だけに絶対に失敗できない。クリスマス商戦とウワサされる発売日までぎりぎりの調整が続く。(板東和正)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120617-00000546-san-soci
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